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仮想通貨の相続について

ひかり相続税申告サポーターの武田です。

皆様、仮想通貨というものをご存知でしょうか?

仮想通貨は、ブロックチェーンの仕組みを使用したデジタル通貨であり、

近年法整備が進んだことによる金融機関や店舗での取扱など、その活用の場が広がっています。

通貨として使用することはもちろんのこと、投機としての注目も高まっており、

6月12日には1BTC(ビットコイン)33万円まで高騰し、

数多くの仮想通貨長者を生み出したことは言うまでもありません。

一方、仮想通貨に似たものに、電子マネーというものがあります。

電子マネーは、円の紙幣や硬貨を利用せずに、電子マネー端末にチャージして決済を実現するものです。

したがって実態としては金銭を電子化して決済しているだけで、

円という通貨を利用していることに変わりありません。

そのため、電子マネーの利用者が死亡した場合は、相続財産に計上する必要があります。

それでは、仮想通貨所有者が死亡した際の相続税はどうなるのでしょうか?

 

【仮想通貨は相続財産なのか?】

仮想通貨は、言うまでもなく金銭価値のあるものです。

相続税はなくなった方の財産(金銭価値のあるもの)に対して課税されるものですので、

基本的に仮想通貨は相続財産となると思われます。

しかし、仮想通貨は個人情報(データ)ですので、その残高を確認するためには、

その個人の取引所にあるアカウントにログインする必要があります。

アカウントにログインするためには、その個人が設定した秘密鍵(パスワード)が必要であり、

その秘密鍵がなければもちろん個人の仮想通貨の残高を確認することはできません。

したがって、仮想通貨所有者が死亡した際に、相続人が被相続人の秘密鍵を知らなければ、

被相続人の仮想通貨を引き継ぐことはできないと考えられます。

被相続人が仮想通貨を所有していることを相続人が知っていたとしても、

その引き継ぎができない仮想通貨について相続税は課税されるのでしょうか?

私は個人的には課税されない可能性が高いと考えます。

なぜなら、相続税は相続又は遺贈により取得した財産(一定の贈与財産を含む)に対して課税されるからです。

被相続人の財産であっても相続できないなら相続税が課税されることはないということですね。

ただし、相続人が秘密鍵を知っているにもかかわらず知らないふりをしている場合なども考えられますので、

今後の法整備からは目が離せません。

 

【仮想通貨の評価額は?】

被相続人が仮想通貨を所有しており、相続人がその秘密鍵を知っていた場合には、

仮想通貨の相続時の時価に対して相続税が課税されると考えられますが、

その仮想通貨の相続時の時価とはどのように評価するのかは、まだ財産評価通達による定めがありません。

仮想通貨は一日のうちに金額が大きく上下

(例えば8時には1BTC:27万円でしたが、20時には1BTC:30万円である場合など)しますので、

亡くなった日の評価時点をいつにするかという問題があり、更には、

被相続人の死亡時から相続税の納税時(相続税は亡くなった後10ヶ月以内に納税します。)

にかけて仮想通貨の時価が大きく上昇(または下降)した場合の取扱なども、現状では不明点ばかりです。(平成29年5月から6月にかけて、1BTCが10万円以上上昇しました。)

上場株式も値動きがあるものですので、財産評価通達では、

死亡時点の終値、死亡月の平均値、死亡月の前月の平均値、死亡月の前々月の平均値の

4つのうちから一番少ない金額を評価額とする定めがあり、

仮想通貨も評価方法について今後通達が整備されることでしょう。

 

【今後の法整備】

仮想通貨がメジャーになるにつれ、法整備も加速くしていくことが想定されます。

仮想通貨を所有する人が増えると、仮想通貨が相続財産となることも増えていきますので、

相続の問題(まずそもそもどうやって承継するのか?)

相続税の問題(相続財産として評価をどうするのか?)の法整備の動向からは目が離せません。

 

 

※この記事は、個人的な見解が含められており、法律的な根拠がない部分があります。

 

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